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Artist Introduction ||作家紹介||Vol.8【イチカワマリコさん】

三条富小路書店を企画するniwaがエントリー作家の中からチョイスした作家に本作りや、本にまつわるカンタンな質問に答えてもらいつつ作家紹介をしています。

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Vol.8はデザイナーのイチカワマリコさん。

毎回、全て手製本で1冊1冊ハードカバーに仕上げたものを出品してくれます。一見手製本とは思えないクオリティの高い美しい本は必見です。しかもお手製のタッセルがついているものなど凝った作りのものも。内容も外見と通じるような素敵なスト−リーです。

手製本のため毎回品切れしたり、お店が閉店したあとの予約販売になってしまったりすることもあるので、まず一目見てみたいって言う人は早めの来店をおススメします。

【イチカワマリコさんへのQ&A】

■本をつくるきっかけ■

4年前、「三条富小路書店」の第1回目の開催がきっかけです。真っ白な画用紙を渡されても困ってしまう性格なので、期限と「本」というくくりがあれば何かしら生み出せるのかな、と。元々本作りは好きだったので、学生時代を思い出して課題に挑むような気持ちで参加してみました。

■本をつくる時のこだわりは?■

・本棚に並べられるように、上製本であること。

・1から10まで手作りであること。

・おまけの要素があること。栞とか。

・今までに作成した本の場合は、すべて中の世界が繋がっていること。

(1冊ごとに完結したストーリーなのですが、全て主人公はある一人の男、トミーおじさんこと富井和道氏、というウラ設定が存在します。)

■今回出品するもののなかでオススメの本■

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「ノスタルジィ急行の夜」

大雨のせいで車中泊を余儀なくされた急行列車にて。主人公は退屈しのぎに相席の男の話に耳を傾けます。男がトランクから取り出しては説明する様々なモノは、ほとんどが眉唾だったり他人には意味を持たないガラクタだったり。けれど最後にちょっとした奇跡が起こります。それは単なる偶然か、はたまた…というお話。

トミーおじさんシリーズ4作目、おじさんの若き日の出来事です。

■三条富小書店に毎年参加してみての感想 ■

自分の全く知らない誰かが私の本を手にとって、お金を払って買ってくれて、と考えるとすごいことだなと思います。買ってくれた人を追いかけてお菓子のひとつもあげたいくらい。

他の作家さんの作品を見るのも毎回とても楽しみです。

■ 最近のオススメの本■

KoiMonoShi_IchikawaMariko.jpg

Little thing (恋物志)

出張で行った台湾で出会ったガーリー雑誌です。コラージュでデコラティブで毒もあってお伽話的。中国語は読めませんが、ビジュアルだけでも充分楽しめます。1ページ目が毎号ポップアップ!というこだわりっぷり。日本で購入できるところはとても少ないのが残念です。心斎橋のSTANDARD BOOKSTOREでは取り扱いがあるようです。

■今後、本を作るうえで挑戦してみたいこと■

森見登美彦氏(小説家)、吉田篤弘氏(小説家・装丁デザイナー・アーティスト)、空知英秋氏(漫画家)等々。ジャンルは様々ですが、魅力的な文章を作ることができる人は尊敬します!

■プロフィール■

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イチカワマリコ

京都造形芸術大学 情報デザイン学科卒。京都在住。普段はミュージアムグッズなどのデザインの仕事。

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